初めての挫折

結局、その大学に学籍を置きながら、もう一度受験することにして、夏休み以降学校に行かなくなった。いわゆる仮面浪人である。が、翌年、別の国立一校は受かったが、東大はダメだった。「どうするかいろいろ迷ったんですけど、国立の雰囲気ってみんなそんなもんかな……と思って、ぢて、それなら確実に語学を一つ身に付けといたほうがいいかなって、また大学に戻りました」語学は積み重ねということもあり、彼女の大学は一年ごとに進級審査がある。しかし、二年生には上がれず、留年してまた一年生をやることになった。「中途半端に元の学年の人たちを知ってるでしょう。その人たちにしてみたら、私は嫌がって自分たちの学校を出てったのに、結局行きたいところに行けなくて戻ってきたってことなわけだから、きまり悪いですよね。そういう人が数人いて、別にいじわるされたとかじやなかったんだけど、微妙な立場でした」それが彼女にとっては、初めての挫折感だったという。仕方なく最低限は学校には通ったが、スペイン語といってもとりたてて勉強したかったわけでもないし、授業に身は入らず、二年生まではアルバイトに明け暮れていた。ところが三年生の始めに、雑誌でフィリピンへの植林ツアーがあることを知る。NGO団体が毎年企画しているもので、作文審査に通れば三十日間十五万円弱でツァーに参加できるということだった。出会いはいくらでもあるけど、出会った人といつまでも仲良くいられるかはあなた次第です。

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